季節も進んで急に寒くなりました。
寒い冬を乗り切る準備は出来ていますか?
今年は、寒くなるのが早く、インフルエンザも
流行りだしています。
寒くなってからでは、遅いですよ。
東洋医学では自然に逆らうことなく生活するのが、
最高の健康法とされています。
基本古典医学書(現存する中国最古の医学書)
である『黄帝内経』には、人間は自然の気を受けて
生きているので、季節の働きに合わせた生活を守る
ことが大切であると書かれています。
それでは薬剤師であり、漢方薬・生薬認定薬剤師の
村上百代さんに、冬の始まりであるこれからの季節に
合った養生法を教えてもらいました。
村上さんの新著『二十四節気に合わせ心と体を美しく
整える 医者にも薬にも頼らない和の暮らし』からお伝えします。
■立冬(11月7日~11月21日頃)
【体調管理】
この時期は首に注意。
首回りには脳に繋がる流れ、手首足首は漢方でいう
経路の流れの中でも最も大切な十二正経の部位にあたります。
全身をめぐる六像六腑の経脈(気血の流れ)すべてが
通るので非常に重要なのです。
妊娠を望む人は、かぼちゃや人参などをしっかり食べ、
まず貧血をなくします。
気血の流れをよくするような適度な運動をしたり、
骨盤の働きを正すためのストレッチをしましょう。
【摂るべき食】
(1)レンコン
ぜんそくの改善に効果があります。
痰を切り炎症を抑えるのに優れていますが、
寒性なので、冷え症の方にはおすすめできません。
しかし現代人は夜更かしや氷、冷たいものの
摂り過ぎによって陰虚(芯は冷えているのに外に火照りが
あって皮膚炎などになる)の人が多く、
この陰虚をとるのに向いています。
老化防止効果もあり、血液の浄化や解毒や利尿、腫物改善をします。
(2)ぶどう
みずみずしく肌の潤いを保ち、補血作用があり、
慢性胃炎や下痢、貧血にもよく、安胎食材でもあるので、
妊婦にはぶどうを勧めましょう。
平性(東洋医学で温熱性、寒涼性のどちらにも当てはまらないこと)
なので暑がり、寒がりどの体質の人が常食しても健康になります。
「冬は老化と関係した季節です。
老化防止にはまずゆっくりと休み、疲れを溜めこまないこと、
また積極的に滋養強壮の食材を摂りましょう。
太陽の動きに合わせ、朝はゆっくり起きて、夜は早寝します。
早寝遅起きが重要なポイントです」と村上さんは言います。
冷え対策を始め、体温を高めて本格的な冬を迎える準備をしましょう。