ショウガ(生姜)は、身体を温める食材として知られています。
生姜湯や生姜紅茶を口にされる人もおられると思います。
中国の明時代の薬学書「本草網目」には
[生姜は百邪(万病)を防御する]と記されています。
生姜は漢方でも「温・辛」の特性を持つ生薬として、
食欲増進、発汗、健胃、臓器の活性化などの効用があります。
生のままで用いると「生姜(しょうきょう)」
蒸して乾燥して用いると「乾姜(かんきょう)」といい、
特に、四肢末端の冷えに乾姜を処方することが多いようです。
ちなみに英語で生姜を意味する「ginger」には、
刺激する、活気づけるといった動詞としての使い方があります。
洋の東西を問わず、生姜の身体を温めて元気づける力は
認識されているようです。
現代医学でも、生姜の成分であるショウガロールやジbbゲロールは
強力な抗酸化物質として知られ、ガンを引き起こす原因の一つと考えられる
活性酸素を排除する働きもあるといわれてします。
アメリカ国立ガン研究所が推奨する「ガン予防食」の最上位の食品の
一つにも挙げられています。
身体を温める作用のある生姜は、生姜湿布として外用の温湿布にも
使えます。
◆作り方
1.ひね生姜(新生姜は使わない)役150gをすりおろす。
2.おろした生姜を木綿の袋に入れ、上部をひもでくくる。
3.水2~3リットルえを入れた鍋に2を入れ、
70度程度に温度の湯で温めます。
4.タオルを3に浸けて絞り、患部に当てる。
5.そのままだとすぐに冷えるので、タオルの上から
ビニールやラップを巻いて、その上からバスタオルを乗せておく。
6.2枚目のタオルで4から同じことを2,3回以上繰り返す。
以上の手順で過程でも簡単にでき、五十肩・膝の痛みなどの
慢性化した痛みに著効があります。
当院でも、傷めてから数ヶ月たって良くならないからと
来院される患者さんに、自宅で生姜湿布をしてもらいながら
治療すると、数回で痛みが和らいだ、眠れるようになったと
喜ばれています。
生姜が身体に良いからといって多用することは
あまり良くありません。
多量に摂ると過剰な発汗を促し、身体を冷やすこともあります。
ですから、生姜紅茶も飲みすぎは禁物です。
1日に2杯までにしておきましょう。