そもそも休肝日とは、日常的にお酒を飲んでいる方が
自身の健康促進を目的として設ける、
お酒を全く飲まない日のことです。
細かく言えば、日頃の飲酒量が適量を超えている
(1日当たり日本酒換算で2合以上)、かつ、
毎日飲酒するという人へ注意を促すことが目的です。
つまり、適量以内の人や連日飲酒しない人は
特に休肝日を設ける必要はありません。
要は適量飲酒を守れない人に1回当たりの飲酒量を
セーブさせるのは難しいから、それなら飲む日数を
減らしましょうということが第一の趣旨なのです。
■ 肝臓に負担のかからない飲み方とは?
良質のタンパク質を摂取し、ビタミンの豊富な食事をとりながら、
日本酒であれば1日に1〜2合(180〜360ml)までの
飲酒量にすることが好ましいと考えられます。
さらに休肝日として、1週間に1~2日間、休肝日を設けて
肝臓を休めることも必要です。
特に適量(1~2合)を越える超える酒量を毎日飲まれる方には、
週に2日連続した休肝日が必須とされています。
■ アルコールの多量摂取は、
各種臓器の病気に繋がる・・・
1. 肝臓
脂肪がたまる脂肪肝、次に肝炎になり、
最後には肝硬変へと進行していきます。
2. 消化管
食道炎、胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、さらに咽頭がん、
食道がん、大腸がんなどになる危険も増加します。
3. 心血管系
飲酒は血圧を上昇させ、高血圧を引き起こします。
また、多量の飲酒を続けると、心臓の筋肉が障害を受け、
心筋症になります。
4. 脳
多量の飲酒を続けると、血圧が上昇し、脳卒中にかかりやすくなります。
また、アルコールは、脳に対して直接の障害を与え、
アルコール性認知症などを引き起こします。
5. その他
アルコールはカロリーが多く含まれており、肥満や中性脂肪上昇の原因
となるほか、痛風、糖尿病にかかりやすくなります。
いっぽうで、飲酒量が過量になると、かえって栄養吸収障害を
きたすようになり、脳の病気や貧血にかかりやすくなります。
そのほか、女性特有の問題として、生理周期や妊娠出産の異常が
起こりやすくなります。
■ 私からのアドバイス
上記のように、さまざまな病気を引き起こすだけではなく、
毎日飲んでいるうちに飲まずにはいられなくなり、その結果
アルコール依存症になってしまう危険性もあります。
休肝日は、そんな危険性から身を守るためにも有効なのです。
自分自身で休肝日を決めることで「今日は自分の意思で飲酒をしない」
という気持ちを自己確認できるため、精神的な意味でも重要です。
一番は、楽しく美味しいお酒を飲みましょう^^