江戸時代の本草学書「飲膳摘要(いんぜんてきよう)」に、
[ 梅干の七徳 ]というものがあります。
1.毒消しに功あり。
うどん屋は必ず梅干を添えて出す。
2.防腐に功あり。
夏は飯櫃(めしびつ)に梅干一個を入れておけば腐らず。
3.病気を避けるに功あり。
旅館では必ず朝食に梅干を添えるを常とす。
4.その味変えず。
5.息づかいに功あり。
走る際、梅干を口に含めば息切れせず。
6.頭痛を医するに功あり。
婦人頭痛するごとにこめかみに貼るを常とする。
7.梅干よりなる梅酢は流行病に功あり。
と書いてあります。
この中に書いてある「梅酢」が、梅雨ダルと夏バテに
効果があります。
暑い日が続いていて水分補給が大事になりますが
スポーツドリンクを飲む人も多いと思いますが、
糖分が多いのであまりおススメできません!!
梅酢とは、梅干を漬ける工程のなかで、梅を塩漬けにした時に
出てくる水分のことです。
クエン酸が多く含まれていて疲労回復が期待でき、
発汗で失った塩分・ミネラルも補給できます。
◆ 梅酢の作り方
・青梅を優しく洗い、丁寧に水分を拭き取り、
梅と塩を漬けタルに、交互に重ねていきます。
*塩は、岩塩を使いましょう。ミネラルが入っているので・・
この時の塩は、青梅の重さに対して18~20%に、
16%以下ではカビが発生することがあります。
・青梅と同じ重さの重石をし、1週間から10日ほどすると
が上がってきます。
これが「梅酢」(白梅酢)です。
これを水で薄めて飲むといいのです。
そして、その上から、赤紫蘇の葉を塩もみした「もみしそ」を
載せて冷暗所で保管して10日ほどで塩気が馴染んで食べごろの
梅干ができます。
この時残った梅酢は「赤梅酢」といい、殺菌効果があるので、
冬場にうがいに使うと風邪予防になります。
自宅で梅干を漬ければ、梅干だけでなく梅酢もでき、
添加物の心配もありません。