山芋は日本原産で、自然薯とも呼ばれます。
山に自生することから自然生、そこから転じて自然薯と。
山でできることから、里でできる里芋と区別するため山芋、
又は山の芋、地域によっては大和芋とも呼ばれています。
山芋は、里芋、うなぐなど、他の粘り気のあるものと同じように
昔から精力剤として食されてきました。
食養生では体を温める性質の陽性と考えられます。
八味地黄丸の八味の一つである山薬は、山芋の皮を剥いで
乾燥させたもので、滋養強壮、利尿、浮腫み防止、冷えの予防に
良いとされています。
古書で山芋は「とろろ汁折々少し食すれば脾(胃)のくすり
気虚を補う」とあります。
ジアスターゼ、アミラーゼ、カタラーゼ、グルコシラーゼなどの
酵素を多く含み、とろろ飯を食べ過ぎても胃がおたれにくく、
むしろスッキリとすることが当時から知られていたようです。
寒い冬、山芋を時々食べて、元気に乗り切りましょう。