好き嫌いの分かれる野菜の代表格のセロリ。
冬から春にかけては季節が陰から陽へと転化するため、
この季節に旬を迎える葉物野菜にはクセの強いモノが多いです。
中でもセロリの香りは独特ですねぇ。
古代ギリシャでは万能薬とされていたほど幅広い効能を持っています。
医聖ヒポクラテスは「神経が疲れたならセロリを薬せよ」と述べており、
催眠剤として使われていたようです。
成分のアピニンに神経を鎮める作用があることが分かっています。
万能薬というだけあって、栄養素も非常に豊富です。
鉄分を含む緑黄色野菜であるうえ、鉄分の吸収を促す
ビタミンCも含まれているので、効率よく鉄を摂取できます。
また、ビタミンAも含まれ、抗酸化作用が期待できます。
さらに、含有アミノ酸のメチオニンには活性酸素を取り除く
作用があるほか、女性ホルモンの分泌を促進し、
ホルモンのバランスを整える効果があるので、
月経不順、のぼせなどの更年期障害の改善も期待できます。
特有の香り成分と相まって、イライラ・ストレス解消にも
一役を買います。
最近では、セロリ、パセリ、セリなどせり科の植物に
含まれるピラジンには、血液をサラサラにして血栓を
溶かす作用があり、脳梗塞、心筋梗塞、血栓症の予防に
役立つことが分かって来ました。
セロリを好んで食べる人は、サラダやセロスティックで
生のままいただき、シャキシャキした茎の食感と
さわやかな香りを楽しむことが多いですねぇ。
あまり好きでない人は加熱して食べるとよいですよ。
煮込み料理やスープに入れると、独特の匂いや繊維のスジが
気にならなくなり、味に深みがでるのでオススメです。